葬儀社選びのチェックポイント

親族20人、会葬者100人の仏式葬儀」を仮定し、下記の内容で見積もりを立ててもらって比較検討する

・お寺に払う費用を除いた葬儀に必要な平均的一式(会場使用料、祭壇、ひつぎ、会場設営、祭壇の花、遺影など)

・返礼品、香典返し代・料理(通夜ぶるまい、精進落としなどすべての料理を含む)

・車両代(マイクロバス、ハイヤー、霊柩車など)

・火葬にかかる費用  など

担当者の対応について

・よく話を聞いてくれたか

・こちらの希望を聞いてくれそうか

・こちらのためになるアドバイスをしてくれたか

・そのほかの職員はきちんとあいさつをしてくれたか

会館について

・会館内は清潔に保たれているか

・故人の安置場所はととのっているか

・親族控室は使いやすいか

・何人くらい泊まれるか

・駐車場があるか

その他

・返礼品の種類は豊富で、気に入ったものがあるか

以上のように同じ条件で見積もりをとることで、金銭面での比較も可能です。パッケージ化されたプランをすすめられることが多く、割安な印象ですが、実際はさまざまな別途費用を請求されることも多いので、そのあたりもよくチェックしましょう。

また、値段だけでなく、葬儀社で働く人たちの態度や対応、会場の雰囲気や清潔さなども見ておきたいものです。

あせらず、納得のいく葬儀社を選ぶ

危篤になる前の、時間的にも精神的にも余裕があるときに事前相談をしておくのが理想です。しかし、亡くなる前に葬儀社を選ぶことは、なかなかむすがしいことです。

本人が危篤になると、家族は気持ちも落ち着かず、たいへんな状態ですが、そのときでも十分間に合うので、故人にとっても遺族や会葬者にとってもよい葬儀にするために、納得のいく葬儀社選びをしましょう。

葬儀社のタイプはこの3つ

葬儀社は、一般的に次の3つのタイプに分かれます。

①互助会

事前に会員になり、毎月一定額のお金を支払えば、会員が積み立てた金額を使って、冠婚葬祭をまかなうことができます。設備がととのった会館も多く、いざというときに迷わず互助会に葬儀をお願いできるのはメリット。

しかし、積み立てたお金以外にも追加費用が必要だったり、解約時に手数料として何%かを引かれたりするので、しっかりと仕組みを理解したうえで入会しましょう。

②一般葬儀社

昔ながらの町の葬儀屋から、新しい発想で葬儀サービスを手がける新規参入の葬儀社までさまざま。できれば周囲の人たちから口コミ情報を集めて、親身に寄り添ってくれる葬儀社を選びましょう。③紹介制の葬儀社「イオンのお葬式」「コープのお葬式」などは、企業や団体の自社ブランドを扱う葬儀社を紹介してくれます。

画一化されたプランやパッケージをすすめられることが多いようですが、価格設定が明確なので利用者がふえています。

葬儀にかかる飲食代と車両代

食事の人数を把握

地域によりますが、通夜のあとは弔問客に食事をふるまう「通夜ぶるまい」と、初七日のあとの「精進落とし」があります。通夜ぶるまいは、寿司やオードブルなどの大皿料理が基本。会葬者が焼香をしたあと、別室で食べ物をつまむ程度なので、会葬者数の3分の2人分程度の量を支度すれば間に合います。ただし、会葬者が20人以下の場合、少ない量だと遠慮してつまみづらいので、多めに準備したほうが無難。親族やお手伝いをしてくださったかたには、会葬者とは別に人数分の料理を準備しましょう。

精進落としの食事は会席膳が基本です。1人4000円程度で、通常、飲み物は含まれていません。人数分を準備します。菩提寺がある場合は、通夜ぶるまい、精進落としに僧侶も参加するかを確認して、必要なら僧侶の分も忘れずにプラスしておきましょう。飲み物代は人数にもよりますが、ビールやソフトドリンクなど、2日間で1万〜3万円と考えておけば良いでしょう。
 

車両代や心づけも必要

そのほか、葬儀には自宅から式場まで遺体を運ぶ搬送車代、霊柩車代、住職と遺族を乗せて式場と火葬場を往復するハイヤー代(もしくはタクシー代)、マイクロバス代が必要です。また、火葬場での控室使用料、火葬料、火葬場の控室の飲食代のほか、地域によって霊柩車やハイヤー、マイクロバスの運転手への心づけ、火葬場への心づけなども用意します。

なお、火葬場への支払いや車両代については、葬儀社が立て替え払いをしてくれて、葬儀代とともに請求されるスタイルが多いようです。念のため葬儀社に確認しておくとよいでしょう。

車両代、火葬時の費用、心づけの金額の目安

(車両代)

・搬送車(病院から自宅、自宅から式場) 10km以内なら、各2万円程度

・霊柩車(式場から火葬場まで) 約4万円

・ハイヤー(式場と火葬場を往復) 約1.5万円×台数

・マイクロバス(式場と火葬場を往復)  約3万5000円(24人乗り)

(火葬時の費用)

・火葬料(市営の場合) 1〜2万円(地域により異なる)

・控室使用料 5000円程度

・控室での飲食代 人数により1〜2万円程度

(心づけ)

・霊柩車の運転手 3000〜5000円

・ハイヤーの運転手 2000〜5000円

・マイクロバスの運転手 3000〜5000円

・火葬場(民間の場合のみ)  3000〜5000円

葬儀社なしで、葬儀できないの?

できなくはありませんが、現実的にはむずかしいでしょう。たとえば火葬するためには、ひつぎ、骨つぼなどが最低必要ですが、一般人には購入ルートが開かれていません。また、火葬許可証の手配、遺体を運ぶ霊柩車の手配など、分からないことが多く、精神的にもたいへんな時期に、よけいな負担になってしまいます。

経済的に厳しい場合は、インターネットで「直葬」と検索すると、5万円台からのプランもあります。事前相談で最低料金を見積もり、最もリーズナブルにあげられる葬儀社に頼むほうがいいでしょう。

形式的な葬儀よりアットホームな葬儀

立派な祭壇を設置し、形式的に大勢が参列する葬儀よりも、家族や親しい友人に見送られるアットホームな葬儀や、その人らしさがある葬儀がいい…そう考える人が増えてきました。こうした中、宗教にとらわれない自由葬や、少人数で行う家族葬が広がっているのは、自然の流れといえるでしょう。

遺族にとっても、自由葬と家族葬は、さまざまな負担を減らし、故人とゆったり過ごしたい、故人の思いを反映した葬儀をしたいという気持ちに沿うものなのでしょう。

埋葬や供養も考えてプランを練る

命日やお盆に、お墓や仏壇の前で手を合わせ、故人と語り合いたいと思う人は、普段は仏教に帰依していなくても、葬儀に仏教的なスタンスを残しておくほうがいいでしょう。埋葬や供養のことも考えて、葬儀の形式を選ぶということです。

その場合は、故人をあの世に見送る儀式である「葬儀」と、周囲の人に死を知らせる式典である「告別式」を分けて行うことをおすすめします。近年は同時に営まれていますが、本来は、違う意味を持つ2つの儀式だったのですから。

たとえば、葬儀は自宅で遺族や親族のみで僧侶に読経をしてもらう仏式で行、宗教的な要素がない告別式は、ホテルやレストランで、故人らしさを表せる形で行うというものです。音楽葬によるお別れ会を開くという例もあります。

葬儀社比較のポイント

葬儀社を選ぶためには、前もって情報を集め、比較検討することが大切です。葬儀社というのは、「一民間企業」なので、じ自社斎場を保有している大会社から、家族経営をしている小さな会社、さらに「家族葬専門」など専門性の高い業者など特色があります。

小規模な葬儀社

・家族経営が多い

メリット

・地元密着のため風習や習わしに強い

・料金が安い

・常に代表者が責任担当者にんばるので、葬儀対応が変わらない安心感がある

デメリット

・公営斎場を主に利用するので制約がある

・大手のような見学会などがないので、雰囲気が事前にわからない

自社斎場保有葬儀社

・大手企業経営が多い

メリット

・都道府県内全エリアを対象としているため知識が豊富

・自社斎場を利用できるため、融通がきく

・自社斎場見学会など催しものに参加することができる

デメリット

・料金が比較的高額

・個々の担当者次第で対応が変わるので、前回と違う担当者になると不安になる

葬儀社紹介サイトとは?

インターネットには、葬儀社を紹介してくれる便利なサイトがあります。身近に葬儀社がない、評判の良い葬儀社を知らない場合、検索してみるとよいでしょう。

しかし、このシステムは、そのサイトに加盟登録している葬儀社からの紹介になります。登録していない葬儀社の情報はわかりません。また、検索サイトである程度しぼったら、個々の葬儀社のホームページも確認しましょう。

パソコンが不得意な人や高齢者には利用がむずかしいこともあります。以上を踏まえた上で、上手に「紹介サイト」を利用するとよいでしょう。

あらたびサービスにてお葬式のご相談を承っております。ご連絡下さい。

まとめ

同じ条件で見積もりをとることで、金銭面での比較も可能です。パッケージ化されたプランをすすめられることが多く、割安な印象ですが、実際はさまざまな別途費用を請求されることも多いので、そのあたりもよくチェックしましょう。また、値段だけでなく、葬儀社で働く人たちの態度や対応、会場の雰囲気や清潔さなども見ておきたいものです。後で後悔しないためにも、あせらずに慎重に決めることが大切です。